症状
- 軽症: 無気力・いらいら感
- 重症: 見当識障害・痙攣・昏睡 (Na > 150 で症状が出やすい)
治療
- 無症状で軽度なら飲水励行でよい
- 血管内脱水がありそう (低血圧、頻脈、腋窩・口腔内乾燥、ツルゴール低下) なときは外液投与。250mL/hr くらい？
- 血管内脱水がない or 落ち着いたときは、5% ブドウ糖液を投与。速度は下記参照
- 高 Na 血症では通常水が血管側に抜けて細胞は小さくなっているが、慢性の場合は細胞の大きさがある程度回復している場合も多い。なので、特に慢性の場合に急速に補正するのは脳浮腫のリスクを上げる
5% ブドウ糖液の投与速度計算
- 水分欠乏量 $W$ [L] $=$ 体重 [kg] $\times 0.6 \times \frac{Na - 140}{140}$
- 補正速度は
- 急性 (48 時間以内) なら 12mEq/L/day (0.50mEq/L)
- 慢性 (48 時間以上) なら 8mEq/L/day (0.33mEq/L)
- 発症時期不明の場合は慢性として考える。この場合、$T = \frac{Na - 140}{0.33}$ 時間かける。
- 1 時間あたりの投与速度は $\frac{W}{T}$ [L/hr] となる。
- これに、 1 日に必要な水分量 (1500mL, いつも 3 本回ししているノリで) = 62.5mL/hr を加える。
投与速度計算用フォーム
必須経過
必須体重
kg必須不感蒸泄分
mL必須血清 Na
mEq参考文献
- レジデントのためのこれだけ輸液, 佐藤弘明, 日本医事新報社, 2020